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2021.08.18

不倫夫が調停にやって来た

不倫をしている旦那さんへの離婚調停を申し立てた陽子さん。
いよいよ初めての調停の日を迎えました。

前回のお話
ところが、待てど暮らせど旦那さんはやって来ない。

調停委員「今日はひとまず、陽子さんのお話を伺って、次回の日程を決めましょう。」

陽子さんは、親権は自分にしたいこと、養育費と慰謝料を払ってほしいこと、旦那さん名義のマンションがあることを伝えた。

一か月後の調停の日。
旦那さんが裁判所へやって来た。
離婚調停は、当事者同士が直接顔を合わせないように、それぞれが順番に調停室に呼ばれて調停委員が話を聞く。

夫・浩一さん「妻は不倫を疑っているようですが、そのような事実はありません。新規事業を立ち上げるって、大変なんですよ。寝る暇もないくらい。妻はろくに働いたこともないから、そういうことがわからないんですよ。僕が家に帰っても、やれ今日は子どものことでこんなに大変だったとか、やれあなたは外に出てていいわよね、とか。そんなこと言われるために家に帰るんだったら、事務所に寝泊まりしたほうがいいや、時間ももったいないし、ってなったんです。
離婚は僕も賛成です。もう彼女とはやっていけない。もちろん子どもには会いたいし、養育費は父親としての義務なので払います。ただ、僕も今事業を始めたばかりで、手持ちがありません。」

陽子さん「一緒に事業やってる女性は独身ですよ。男女が同じ部屋に寝泊まりって、何もないわけがないじゃないですか。それに、以前友達が、陽子の旦那さんが女性と手をつないで歩いてたよって教えてくれたことがあるんです。私は、夫が出て行ってから、いや出ていく前も、ずっと一人で三人の子を育ててるんです。それで二人がのうのうと幸せになるなんて許せない。養育費は当たり前ですけど、慰謝料も絶対に払ってもらいたいです。」

弁護士「不貞の慰謝料の相場は150万円くらいですよね。こちらは裁判になれば、証言してくれる人もいるので、そのくらいは請求したいです。」

調停委員「事情はわかりました。ただ、お金のないところからは取れないので、次回の調停の日までに、お互いの預金口座の写しを提出してもらうことにしたいと思います。
それから、浩一さん名義のマンションもありましたね。マンションの財産分与についても話し合いたいので、浩一さんは、不動産の登記簿と、ローンの残額がわかるもの、それからどこかで査定を取ってもらって、査定書を提出してもらうことにしましょう」

その内容を、今度は浩一さんを呼び出して、調停委員から伝えた。

浩一さん「わかりました。でも、まだローンもそれなりに残ってるんで、マンションを売ってもトントンくらいになっちゃうと思いますけど」

旦那さんは不倫を認めていないし、お金もなさそう…
その上、住宅ローンが残っているみたい。
一体、どうなっちゃうんでしょうか。