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2021.09.01

不倫夫との離婚調停成立

そしてさらに1か月後、3回目の調停の日を迎えた。

前回のお話
浩一さん「不倫はしていないですけど、黙って出て行ったことは事実です。そこに対しては、慰謝料を払うことも考えています。ただ、本当に手持ちがない。慰謝料って、分割払いもできるんですか。」

調停委員「慰謝料は分割払いとすることもできますよ。提出していただいた預金通帳とマンション関係の書類を拝見すると、たしかに慰謝料の支払いは難しいですね。マンションは査定額より残ローンが若干上回ってる。そうなると、マンションを維持するか売却するかは話し合うとして、養育費や慰謝料を十分に払えない代わりに、残ローンはそのまま浩一さんがお支払いされるということにしてはどうでしょうか。」

浩一さん「そうですね。そうするしかないですよね」

調停委員は浩一さんを退出させ、陽子さんを呼び出した。
浩一さんに説明した内容を、陽子さんにも説明した。

陽子さん「あの人こんなにお金ないの!?事業の立ち上げに使ったんですね…」

陽子さんショックで黙り込む。

弁護士「養育費算定表によると、浩一さんの年収が175万円、陽子さん年収0ということで、お子さん3人で月4~6万円になりますよね。そこは最低限払ってもらいたいです。家については、浩一さんに負債がある状態で養育費や慰謝料の支払いが重なると、支払不能に陥るというリスクがありますよね。売却してもらって構わないんですが、円満に夫婦生活が続いていれば発生しなかった引っ越し費用やその後の家賃が陽子さん側にかかることになります。引っ越し費用の実費と慰謝料150万円は分割でもいいので150万円は払ってほしいと思います。」

調停委員「わかりました。浩一さんに伝えてみます。」
     
浩一さん「子どもたちのことを思えば仕方ないと思います。子どもたちには会いたいですしね。」

調停員「お話がまとまりそうでよかったです。では、お子さんとの面会交流のことなども決めて、終わりとしましょう。」

なんとか話し合いがつきそうですね。
ただ、浩一さんが、お金をきちんと払ってくれるかが心配です…

最高裁判所 養育費・婚姻費用算定表